大会最終日、福岡BLUEが3位決定戦、福岡REDが13位決定戦、福岡YELLOWが19位決定戦への進出が決まっています。
◉福岡RED 13位決定戦の試合結果
4/17 11:00 △0-0(PK1-3) vs FCBET CATALUNYA
0-0のスコアレスで迎えたPK戦。相手チームの3人目のキッカーが冷静にゴールを決めると、試合終了のホイッスルが鳴った。声をあげて泣く選手もいれば、その場に泣き崩れる選手もいた。そんなREDの選手達に、「Good Team」、「Nice Game」と声をかけながら相手チームの選手達は優しく手を差し伸べてくれた。振り返れば、全ての試合において試合を終えた後の一番の言葉はいつも相手チームに送られていた。日本ではなかなか見られない光景だ。
最終戦の内容はここまでで最高の出来だと自信をもてるものだった。試合前のロッカールームからチームはひとつになり、素晴らしいパフォーマンスを披露した。相手もカタルーニャのチーム。決して楽な相手ではなかったが、スペース、ボールを支配し、互角以上に渡りあった。しかし、決定機が幾度となく訪れるもわずかに届かない・・・これほどゴールが遠く感じたことはなかった。いや、遠かったのではなく、足りなかった。この最後の試合に勝利することへの準備と気持ちが、スペインではまだまだ足りなかった。細かいところまでのこだわりが勝敗を分ける。これこそが日本とスペインの違いだと世界一のフットボールの国で身をもって感じた。スピードとテクニックだけでは一生追いつけない。
REDの選手達はこの経験で間違いなく何かを掴んだ。これから必要な何かを。だからこそ、相手チームへの感謝とリスペクトの気持ちをこれからも忘れてはいけない。スペインにあって日本にないもの。小さくてもできることとからはじめていく。それが、みんながもう少し大人になった時に大きな結果を日本にもたらしてくれるはずだから。選手達とともにFinalにふさわしい素晴らしい試合を経験できたことに感謝。
◉福岡BLUE 3位決定戦の試合結果
4/17 12:30 ◉3-4 vs FCBESCOLA・GRANA
この大会期間中で何度も感じた事。「この年代における個々のスピードとテクニックでは、他国の選手と比べても日本の選手は優れている。」しかしながら、前日の現地バルセロナスクールとの試合では自分達の長所を活かすことさえ許してはくれず敗北を喫した。「一体何が足りなかったのか?」3位決定戦に臨むにあたり勝利への強い気持ちと共にそのヒントを掴みたい気持ちは高まっていた。相手は同じく現地バルセロナスクール・GARANA。
幸先よく良く先制点はBLUEが奪う。スピードとテクニックに勝り、テンポ良くゴール前に侵入し、ゴールを決める。自分達の得意な形でのゴールに勝利への手ごたえを感じた。だが、相手はここから徐々に本領を発揮する。最初はBLUEのスピードに手を焼いていたがプレーを重ねるごとに見事に順応してきた。そして何より、こちらの隙を見事に、いやらしいほどに、ついてくる。ハーフタイムの無い今大会。ピッチ上の選手達がいかに戦術眼を駆使し、修正力に優れているのかをまたも痛感する。
同点に追いつかれ、逆転を喫することに時間は掛からなかった。しかし、昨日の悔しさをバネにBLUEも自分達の良さを全て出し驚異の粘りを見せる。守備面での激しさと勝利への気持ちは一段と彼らを成長させた。そして、持ち前の攻撃力をいかんなく発揮し、試合を簡単に終わらせまいとゴールを決める。シーソーゲームとなったこの試合だったが、相手の組織的な守備から、決勝点を決められ惜しくも敗れてしまった。能力的には勝っている。間違いない。足りなかったのは、この試合のような緊迫した状況下での駆け引きの経験ではないだろうか。大会4位となったもののBLUEは大きなものを手にした。世界でも十分に通用する自信と、世界一になるための課題を。
◉福岡YELLOW 19位決定戦の試合結果
4/17 10:00 ◉0-4 vs USA RED
とにかく素直だった。ひとりひとりが責任感をもってプレーすることに徹した。センターバックは攻撃をスタートさせるポジションをとり、両サイドはピッチをワイドに使う為に走り続け、中盤の選手は中央でのパスコースを供給し続け、トップはゴールを奪うことに全てを注いだ。何度も上手くいかなかった。ボールもたくさん失った。だが、そのたびにチームがひとつになり「そのボールは僕達のものだ!!」と言わんばかりに失ったボールに執着した。そうやって予選から1試合1試合を重ねてきた。自分達が学んできたことなによりチームメイトのことを信じてきた。
日本の子供達の良さは、この愚直なまでに信じる力。だからこそできるフットボールがある。そして身に付くプレーもある。スペインのフットボールに触れ、自然と賢いポジション取りや、スペースの使い方、激しい守備などができるようになった。最終戦ではそれを存分に披露し、何度も何度もチャレンジを続け見応えのある試合を堂々とやってみせた。敗戦したことは悔しかった・・でも、なぜか清々しい気持ちもあった。yellowの選手達の大きく成長した姿が何よりのお土産だ。